東北大学大学院の受験勉強に使用した参考書リスト
はじめに
自分は東北大学の機械系から同大学院の工学研究科に進学しました.よく内部生にとって大学院試験 (院試) は簡単だと聞いていましたが,実際はそんなことはなかったです.もし院試が落ちたら色々なものを失ってしまう危機感と,勉強をその場しのぎでしかやっていなかったツケが回って,結構大変でした.今となっては勉強内容が新しい研究テーマの基礎にもつながっているので大学院に進む上では必要な勉強だったのかな〜とポジティブに捉えています.
今でも院試勉強期間中に使用した参考書を利用することがあるので,今回はお世話になった参考書と簡単なメモを残しておきます.
基礎科目
基礎科目は全員が受ける必要あります.数学Aは4問中3問,数学Bは3問中2問選択して問題を解きます.
数学A
数学Aには以下の科目が含まれています.
それぞれ使用した参考書は以下の通りです.
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微積分
年によっては微積分はかなり難しくなることがあるので注意した方が良いです.また,完答するのも難しいので微積分を含めた3問だけに絞って勉強するのは結構リスキーだと思います.
線形代数
人によると思いますが,線形代数は過去問を解くだけでも大丈夫なぐらい出題範囲が狭いです.一応参考書を購入しましたが,ほとんど解いていないです.
ベクトル解析
基本的には点の取りやすい問題ですが,時々びっくりするぐらい難しくなります.
その時は誰も解けないので素直に諦めて他の問題を選ぶのが良いと思います.
常微分方程式
比較的点数の取りやすい科目で,パターンさえつかめれば問題はないと思います.
数学B
数学Bには以下の科目が含まれています.
それぞれ使用した参考書は以下の通りです.
基本的には一番左のフーリエ解析の本だけで充分ですが,理解出来ない箇所があったので,その時はマセマの参考書を利用して勉強しました.
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フーリエ級数・変換
フーリエ級数,変換の公式は毎回問題に記載されているので覚える必要はないですが,時々問題が難しいです.
ラプラス変換
ラプラス変換表を覚えてラプラス変換の基礎を理解すれば,あとは過去問を解けば問題ないと思います.
偏微分方程式
波動方程式,拡散方程式,熱伝導方程式だけ覚えればほとんどの問題が解けるようになると思います.参考書もフーリエ解析の本だけで充分でした.
専門科目
専門科目には,熱力学,流体力学,材料力学,機械力学,制御工学,材料物性学,電磁気学,量子力学の 8科目から2科目選択する必要があります.自分はその中から機械力学と制御工学を選びました.よくこの科目が簡単とか話を聞きますが,自分の一番好きな科目を選ぶのが良いと思います.
機械力学
機械力学は運動方程式さえ導出できれば,基礎科目で勉強したことを利用して答えを導出することができます.昔の過去問は比較的簡単なのですが,最近は難化の傾向にあると思います.(もしかしてそう感じてるのは自分だけ?)
それぞれ使用した参考書は以下の通りです.左の参考書で基礎を勉強し,真ん中の参考書で基礎問題を数多くこなしました.最後に右の参考書で応用問題を勉強しました.
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制御工学
制御工学は古典制御と現代制御の2構成から成り立っています.昔はパターン化されており,過去問を解くだけで理解しなくても高得点を狙えましたが,最近は傾向が変わってきているのでしっかり勉強する必要があります.
それぞれ使用した参考書は以下の通りです.どれも似たような内容になっていますが,自分は現代制御を理解するのに苦戦したため,複数の参考書とにらめっこして勉強しました.
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おわりに
今回記載した内容は参考程度にしかならないので,より詳細な情報を聞きたい方は研究室見学やオープンキャンパスで先輩に聞くのが一番良いと思います.上手く行けば過去問と答えが手に入るかもしれません.
参考サイト